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第3クオーター、富士通・進士(中央)が相手ディフェンスをかわしファーストダウンを奪う |
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第4クオーター、相手ディフェンスをかわし攻め込むアサヒビール・井本(左) |
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第4クオーター7分、富士通・森本(中央)が飛び込み30点目を挙げる |
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第4クオーター9分、アサヒビール・中島(中央)が東野からのパスを受けタッチダウンを決め20点目を挙げる |
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ファイナルステージ準決勝、富士通フロンティアーズ(セントラルディビジョン1位)対アサヒビールシルバースター(イーストディビジョン1位)が快晴の横浜スタジアムで行われ、富士通が31−21で勝利。この結果、富士通が12月21日の日本社会人選手権決勝・ジャパンエックスボウル(東京ドーム)への進出を決めた。
富士通はラン、パスのバランス良い攻撃で終始試合の主導権を握り、守備もアサヒビールのパス攻撃に苦しみながらも、要所のビッグプレイでアサヒビールの流れを阻止した。
アサヒビールはランプレイを僅か26ydsにシャットアウトされたものの、今季好調のパスアタックで333ydsを稼ぎ、随所に試合巧者振りを発揮したが、後半の勝負所で守備が富士通の攻撃を抑えきれなかった。
試合はアサヒビールWR#17中島の好リターンで絶好のポジションからスタート。この日も鹿島戦に続いて先発したベテランQB#19東野が、WR#11戸倉、#89栗山、#88橋詰らへ電光石火の如く立て続けにパスを成功させ、最後はK#10山口が28ydsのFGを成功させ、3−0と先制する。
富士通も第一シリーズはFGを失敗するものの、第二シリーズではQB#18出原からWR#17秋山へのロングパスで一気に敵陣26ydsまで攻め込み、最後はオプションピッチを受けた36歳のベテランRB#20森本が8ydsを走りきって、7−3と逆転する。
第二Qに入ると、アサヒビールのパントミスからチャンスを得た富士通がWR#15ブレナンへのショートパス、TE#87大矢へのフラット&アップで敵陣3ydsまでドライブすると、ルーキーRB金のTDランで締めくくり、更に勢いに乗る。
この後、お互いに1FGづつを追加。17−6と富士通リードで前半を終了する。
そして後半開始直後。前半終了間際の好ドライブでアサヒビールに向きかけていた勢いを一掃するような富士通のビッグプレイが飛び出す。
キックオフをレシーブした#30金が、左サイドライン沿いを駆け抜け、一気に77ydsをリターン。その好機にRB#28進士が飛び込んで、後半開始僅か17秒で24−6とリードを広げる。
対するアサヒビールも、RB#23波武名のランアフターキャッチや富士通のパスインターフェアなどで追撃。このシリーズは、途中出場のQB#5波木のギャンブルランが失敗に終わるものの、守備陣が踏ん張り、攻撃にリズムを呼び込む。第三Q終了間際、またしてもアサヒビールは#5波木がようやくテンポを掴み始め、RB#20高橋や#88橋詰、#7井本へのパスで敵陣1ydsまで攻め込む。
しかし今度は、アサヒビールの意地とプライドを賭けた4回のランプイレイを、DB#7藤田、ルーキーLB#49海島ら富士通の守備陣がシャットアウト。このプレイがこの日の勝負を決めたハイライトであったと言えよう。
第4Qには、アサヒビールは#19東野から#17中島へ2本のタッチダウンパスを決めるも、富士通も#20森本の2本目のタッチダウンランもあり、富士通が31-21で逃げ切った。
2002年、2007年に続き、3度目の社会人選手権進出を決めた富士通・藤田ヘッドコーチは「集中力を欠かさずプレイした結果です。まだまだポテンシャルはあるチーム。もっと上を目指します。」と会心の勝利にもまだ笑顔を無かった。
ジャパンエックスボウルで対戦する鹿島は「やりにくい相手」(藤田ヘッドコーチ)としながらも、昨ファイナル6(当時)一回戦での惜敗。今秋最終戦でのサヨナラFGでの勝利と大接戦が続いているだけに、緊迫した接戦が期待出来るであろう。
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