|
RB#30佃は19回133yds-2TDの活躍 |
|
|
スターターを任された新人QB#4野口 |
|
|
5INT奪取で気を吐くJ-Stars守備陣 |
|
|
RB#22中西の安定した走りは健在 |
|
|
第56回西日本社会人選手権・グリーンボウルが、5月22日に神戸市王子スタジアムで開幕した。4月24日にドイツ・デュッセルドルフで行われたジャーマン・ジャパンボウルに日本代表を派遣した関係もあり、今季はトーナメント戦を実施せず(但し、グリーンボウルJr.はトーナメント戦)、15分Qの交流戦形式で試合を開催。参加8チーム(XとX2上位2チーム)による、春のチーム作りや、今季の戦力を占う興味深い対戦が繰り広げられた。
開幕を飾ったアサヒ飲料チャレンジャーズと富士ゼロックスJ−Starsの対戦。昨年は練習生で参加していたアサヒ飲料の新人RB#30佃(立命大)がいきなりの好走。連続キャリーからゲインを重ね、ゴール前9ヤードに持ち込むと最後もRB佃が駆け込んで先制TD(TFPキック失敗)。「まだまだ足がもつれてしまって、恥ずかしい走りをした」(RB佃)としながらも、能力の違いを見せつけた。
2Qにもアサヒ飲料は、DB#37近藤のパスインターセプトから掴んだ敵陣26ヤードからのチャンスに、RB佃が6連続キャリーでTD(TFPキック成功)。13−0とリードを広げた。
「Xとの差がどのぐらいのものなのか。今日は1対1の勝負を課題に挑んだ」(富士ゼロックス・清水監督)という富士ゼロックス。キックカバーチームのアグレッシブな動きで掴んだ敵陣19ヤードや、DB#21畑下のパスインターセプトからの敵陣38ヤード、前半終了間際にはDB#30村山のパスインターセプトからゴール前2ヤードと、何度も得点機を得るが、アサヒ飲料ディフェンスの強力フロント陣の壁が立ちふさがり得点することが出来ない。
そのアサヒ飲料ディフェンスは、DL#54佐岡の加入(アサヒビールより移籍)により分厚さを増した。「まだ雑なところが多い。もっと思い切ったプレーが欲しい」とアサヒ飲料の藤本HCは手厳しいが、大学時代同期のDL#90石田や新人DL#97青山(立命大)らとのコンビネーションは、藤本HCも評価。今後シーズンを通して、さらに強力なものになることが期待される。
後半も順調に得点を重ねるアサヒ飲料。スターターQBは、新人QB#4野口(日体大)が務め、続いてQB#3有馬、#7天野、#19幸田ら全員が出場。終了間際に出場したQB幸田が34ヤードTDパスを含む連続パス攻撃を成功させるものの、QB野口の後半3つを含む5インターセプトを献上したパス成績に「インターセプトよりも、守りに入ったプレーが目立ち、これでは次のプラスに繋がらない」と、藤本HCは不満顔だ。
試合は、後半に新人RB#39木村(大阪大)、RB#22中西らのTDで追加点を挙げたアサヒ飲料が36−0で勝利を収めた。
藤本HCは「いまの様子を見るつもりだったが、全然ダメだった。相手の方がプレーの思い切りがよい」と試合を振り返る。「次(吹田戦)はもっとレベルをあげていかないと」。春はまだ始まったばかりだ。
一方、富士ゼロックスの清水監督は、「大変勉強になった。特に(アサヒ飲料は)ハドルのリズムとテンションが常に変わらない。ああいうところがTOPチームとの差」と、チームにとって収穫のある試合となったようだ。
|