ジャパンXボウル大阪開催に向け、XリーグWEST王座に君臨する強豪として、例年以上に期待の集まる松下電工インパルスと、その松下電工にこの春は土をつけ、14年ぶりのグリーンボウル決勝進出を果たしたアズワンブラックイーグルが対戦した。

「キッキングゲームには十分に注意していたのだが、完全にやられました」と、アズワンの義政監督。
立ち上がりの電光石火。「今年の武器は長谷川(昌)、霊山、そして石野」と松下電工・村上監督が評価するRB#20石野が、試合開始のキックオフリターンを一気に93ヤード走ってTD。先制パンチを見舞う。



さらに、「ずいぶん良くなってきている」と村上監督の評価も上がってきたエースQB#8高田が、落ち着いてショットガンオフェンスを指揮。
WR#81塚崎へのパス、RB石野のランで敵陣にはいると、満を持してWR#3長谷川(昌)へTDパスを投じる。
しかしこのパスをWR長谷川が落球。

「確実に7点(TD)を取ったつもりのプレー。 失敗した本人達が一番おち込んだでしょうね」と村上監督が云うように、このあたりから松下電工オフェンスの歯車が微妙にかみ合わなくなる。


その後の松下電工は、K#9太田の正確なFGや、相手オフェンスのスナップミスをエンドゾーンでDL#56澗隨が確保して得点をするものの、肝心のオフェンスで点が取れない。


「フットボールを全くやらせて貰えなかった」と、義政監督が振り返るアズワンオフェンスは、ベテランQB#14夏目のプレーアクションパスや、RB#24朴木、#31坂本らのランで、しばしば有効なゲインをするものの、松下電工フロント陣の激しいペネトレイト守備に単発止まり。相手陣へ入ることもままならない。

一方の松下電工オフェンス。終了間際に緊張の糸が切れたアズワンディフェンスから、立て続けにTDを奪うものの、「ミスが多く反則も多い、ベンチワークも悪い、最悪の出来。流れを変える人材がいない」と、反省点を振り返る村上監督。

松下電工らしい地力のあるところは見せつけたが、快調なスタートとはいかなかったようだ。