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第1クォーター、IBM・磯谷(中央)が攻め込みファーストダウンを奪う |
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第4クォーター、鹿島・佐藤(中央)が走り込みファーストダウンを獲得する |
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第4クォーター6分、IBM・イアン・サンプルが49ヤードを走り切りタッチダウン決め6点目を挙げる |
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第4クォーター、鹿島・前田が尾崎からのロングパスをキャッチしエンドゾーン手前まで攻め込む |
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オービックとの開幕戦に惜しくも敗れ、この試合を落とすと悲願のファイナル進出を自力で決める可能性が無くなるIBM。一方、鹿島も8年連続のファイナル進出を果たすには、この試合は落とせない。絶対に負けられない両者の戦いは、期待以上の白熱した一戦となった。
第1Q、鹿島のキックオフで試合開始。IBM最初の攻撃はパスプレーで1stダウンを奪ったものの、その後の攻撃を止められパントとなる。鹿島最初の攻撃は若手WR陣へのパス攻撃が効果的に決まりIBM陣30ydに迫る。4thダウン10ydとなった後、鹿島はフィールドゴール隊形からスナップを受けたホルダーWR #7植村がK#26鹿島にピッチ。意表を突いたランプレーを試みるが、これは9ydの前進で止められファーストダウン更新はならない。
IBMは#39エースRB磯谷の気迫のラン、QB#15岡村から多彩なWR陣へのパスが正確に決まり鹿島陣10ydまで迫る。このシリーズは鹿島ディフェンスが踏ん張り、5ydからのフィールドゴールとなるが、キックは惜しくもポールに跳ねられ得点には結びつかない。
第2Qに入ると両チームのディフェンスが冴え膠着状態となる。パントの蹴り合いで7分半が経過、鹿島はIBM陣36ydからの攻撃権を得る。このチャンスにQB#10尾崎からTE#97藤本への11ydパスでIBM陣25ydまでボールを進め、最後はK#26鹿島の42ydのフィールドゴールに結びつけ鹿島が先制する。(3-0)
次のIBMの攻撃はパントに終わり、鹿島が自陣6ydから攻撃権を得た時点で前半残り時間1分54秒。このまま時間を使って前半終了かと思った矢先、QB#10尾崎のランプレーのファンブルをIBMディフェンスがすかさずカバー。敵陣15ydからの絶好の位置で攻撃権を得る。前半に少なくとも追いつておきたいIBMであったが、4thダウン7ydからとなったフィールドゴールも、僅かに右にそれ失敗。3-0と僅差のまま前半が終了した。
後半は鹿島のリターンで自陣29ydからのスタート。前半はIBMの厚いディフェンスに阻まれていたランがリズムよく進み始める。この日フル出場となったRB#38佐藤、QB#10尾崎、さらにWR中川のランなどで5回のダウンを更新。5分30秒を費やしたシリーズの最後、残り3ydもB#38佐藤が走り切り待望のタッチダウン。IBMを10-0と突き放す。
しかしこの一戦に賭けるIBMの意気も衰えない。直後のシリーズで、この日も最終的に207ydを投げたQB#15岡村のパスが冴え渡る。いずれも3rdダウン残り8yd程度のシチュエーションを、WR#3徳地、#17小川らへの正確なパスで乗り切り敵陣13ydまで攻め込む。しかしここからの3度のラン攻撃もファーストダウンには僅かに届かない。
ここで第4Qに突入。IBMは敵陣4ydからの4thダウンでギャンブルを選択。QB#15岡村のキープで突破を図るが、逆に鹿島DL#55横田のロスタックルを浴び、どうしても得点に結びつける事ができない。ここから再度パントの蹴り合いとなり時間は刻々と経過する。残り5分半となった自陣26ydからの攻撃。IBMの執念と気迫が実る。#23貴志への21ydの鮮やかなパスでダウンを更新し、3ydランを経た敵陣39ydからの2ndダウン。QB#15岡村から投じられたパスを受けたWR#83イアンが、鹿島DBを振り切りながらエンドゾーンまで懸命に走り抜きタッチダウン。キックも決まり10-7と追撃体制に入る。
続く鹿島の攻撃も自陣34ydからの3rdダウンで8ydを残し、モメンタムは完全にIBMに傾いたかと思われたが、今度は鹿島にビッグプレイが生まれる。QB#10からの滞空40ydとなるパスを敵陣25yd付近で受けたWR#18前田が、追いすがるIBM DB#27神田を引きずるように力走。敵陣2ydまで迫る64ydのロングパスとなった。これを2度目のトライでRB#38佐藤がエンドゾーンに持ち込み17-7。残り3分からのIBMの必死の攻撃も、鹿島のインターセプトに遭い万事休す。このまま試合は終了した。
強豪同士の対戦は、第4Qの終盤に双方に起死回生の「一発」が飛び出す見応えのある一戦となった。最後まで死力を尽くすIBMの次戦は10/19(日)vs ROCBULL、鹿島はファイナル出場を賭けて10/18(土)東京ガスと対戦する。
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