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スペシャルプレーからRB#35堀口にTDパス |
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WR#3永富に同点TDパスが決まる |
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アサヒ飲料RB#2古谷の逆転TDラン |
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勝利の感涙、アサヒ飲料の選手達 |
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ここまで4試合、圧倒的な強さを見せてきたパナソニック電工インパルスが、順当にWEST9連覇を果たすのか。それともアサヒ飲料チャレンジャーズが7年ぶりにパナソニック電工を破って、9年ぶりの優勝を果たすのか。全勝対決となったこの試合は手に汗握る熱戦となった。
試合はパナソニック電工が自陣28ヤードからオフェンスを開始。要所でQB#8高田からWR#7長谷川へのパスが決まり、ゴール前1ヤードでRB#20石野が、するりとディフェンスの壁をかわして、エンドゾーンに走り込みTD。ファーストドライブをTDで完結し、幸先の良いスタートを切った。
アサヒ飲料はオフェンスの第1プレーで、先発QB#11井川の投じたパスをパナソニック電工LB#29石原にインターセプトされてしまう。敵陣33ヤードからの攻撃権を得たパナソニック電工だったが、攻め切れず26ヤードのFGも失敗してしまった。
何とか流れを引き寄せたいアサヒ飲料は、自陣20ヤードからのオフェンスでロングドライブ。ランを軸にグイグイ前進する中、要所でQB#3有馬がパスを決め、敵陣30ヤードまで攻め込むと、ここでスペシャルプレー。QB#6椙田からRB#15藤山、WR#7天野とわたるダブルリバースから、この#7天野が縦に走っていたRB#35堀口へのTDパス。これが鮮やかに決まって同点に追いついた。
さらに直後のキックオフ。「最初からやろうと決めていた」(アサヒ飲料・藤本ヘッドコーチ)オンサイドキックを決行。そのボールを#22高橋が素早く押さえ再び攻撃権を得た。この自陣47ヤードからの2プレー目。QB#3有馬からRB#21林にパスが投じられ、キャッチ後もタックルをすり抜けてそのまま独走TD。14−7と逆転に成功した。
しかしパナソニック電工も第2Q、好パントで得た敵陣31ヤードからのオフェンスで、QB#8高田がWR#3永富へのロングパスを決めてTD。同点に追いついた。
また前半終了間際にも、K#15小笠原が51ヤードのFGを決め17−14。パナソニック電工が3点リードして前半を終えた。
後半も最初のアサヒ飲料のオフェンスはロングドライブ。8分35秒を費やして、最後は37ヤードのFGを、K#17山岡が決め同点に追いつく。
一方のパナソニック電工も、自陣24ヤードからロングドライブを見せ、44ヤードのFGを、K#15小笠原が決め、20−17とした。
お互い一歩も引かない展開となったこの試合。粘りをみせるアサヒ飲料は第4Q、自陣9ヤードから始まったオフェンスで、「そろそろいきますか」と、声を掛け合ってベンチを出た主将#77矢部ら強力OL陣が本領発揮。
RB#28杉山、#21林らのランや、QB#3有馬からWR#80吉村、RB#15藤山へのパスなどでゴール前10ヤードとし、最後はRB#2古谷が、OL陣がこじ開けた中央を走り抜けてTD。24−20と逆転に成功した。
残り2分52秒からの、パナソニック電工の怒濤のパス攻撃を「生きた心地がしなかった」(副将DL#99和久)と、踏ん張って耐え忍んだアサヒ飲料が、9年ぶり3回目のWEST優勝を果たした。
アサヒ飲料の藤本HCは「ランが出なかったらこのチームはダメ、と春から言い続けてきたことが、今日はうまくいった。OLがよく前へ押してくれた。ディフェンスも最後まで我慢してくれた。この勝利で選手が自信をつけてくれれば、次に繋がると思う」と、喜びをかみしめながらのコメント。
「引き締めてきたつもりだったが、(圧勝続きで)どこかに油断があったのかも知れない」と、パナソニック電工のエースRB#20石野。
一方、村上監督は「第1Qに2本(TDを)取られたのがひびいた。チームも波に乗り切れなかった。(相手に)ランで押されるのも、春から十分わかっていたのにうまくいかなかった」と、話していた。
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