しかし、シルバースターや鹿島と大接戦を演じた99年度のシーズンを境にチームは飛躍的に成長。
翌2000年のシーズンは、中澤、青木と先発QBの2人を序盤戦で失うという前途多難な状況に陥ったが、2年目のQB木之下がその穴を完璧に埋め、さらにRB森本がXリーグ新記録となる746ヤードを走る大車輪の活躍で、オンワード(現ON−SKY)、シルバースターを下し、念願のディビジョン優勝を決めた。
今季のフロンティアーズは、昨季のLB時本を中心とした守りのチームから、攻守バランスの取れた安定感のあるチームに進化した。
総得点149点は、過去5年間で最高。ランで970ヤード、パスで929ヤードとバランスの良さが光る。ダウン更新も、5試合で95回とコツコツとヤードを刻み、タイムコントロールの良さも際立った。
また、総失点75点は昨季の48点には及ばないが、大量失点を許さなかった。第2節の早すぎる天王山、鹿島との一戦で敗れたものの、ダイノス、ハスキーズ戦ではオフェンスが爆発。FINAL6進出を賭けた日産との最終戦では、日産看板のダイブプレーをシャットアウトして24−17で競り勝った。
スターター争いが注目されたQBは、中澤が意地とプライドで先発の座を奪い返した。
昨秋、フィールド外からフットボールを見つめ直した貴重な経験から、無謀なパスやキープなどがなくなり、素晴らしいクォーターバッキングぶりを発揮。成功率62%、911ヤード獲得、9TDという成績はその証であろう。
|