白とブルーを基調にしたシンプルな色使いの新ユニフォームで登場したアサヒ飲料チャレンジャーズと、こちらもスポンサーカラーの緑と赤をあしらった新ユニフォームで新たなスタートを切るアズワンブラックイーグルスが対戦した。
LBにNFL−Eで活躍した河口が加入して、チームにどのような効果が出るか。注目の初戦はいきなりその効果が現れた。
アズワンのファーストプレーでオプションからボールをキープしたQB杉谷に、アサヒ飲料のディフェンス陣が強烈なタックルを見舞いファンブルを誘った。しかもそれで得たチャンスにRB堀口が着実にゲイン。最後はRB瀬畑が6ヤードを走りぬけTDし、まず7点を先制する。
続くアズワンのオフェンスでも、再びディフェンスにビッグプレーが出る。RB山本が中央を突破しようとしたところにディフェンス陣が強烈なタックル。ファンブルさせて攻撃権を奪い、22ヤードのFGで、さらに3点を追加した。
藤田ヘッドコーチも「河口、山田の2人の存在は、動きや当たりなどで他のLBに刺激を与えている」とその効果を認める。
しかしその後、アサヒ飲料の動きが止まってしまう。それどころかQB桂がパスをインターセプトされ、アズワンにゴール前38ヤードからの攻撃権を与えてしまった。
このチャンスをアズワンはしっかり活かし、23ヤードのFGをK丹野が決めて3点を返し、10−3と追い上げた。
後半に入ってからもアズワンに流れが傾いたままだ。アサヒ飲料が4回の攻撃で終えたのに対し、自陣28ヤードから6分10秒かけてロングドライブ。RB山本や丹野のラン、そしてQB杉谷からWR竹田へのパスなどでゴール前30ヤードまで攻めこんだ。
ここでロールアウトからパスを投じたパスを、アサヒ飲料のDB大島がインターセプト。チャンスを逃したばかりか、ゲームの流れまで失ってしまう。
第4Q早々には、アサヒ飲料のQB桂からWR桃澤へ56ヤードのパスが成功し、TD。その直後のキックオフではアズワンのリターナーがファンブルし、再びアサヒ飲料に攻撃権が与えられる。
ここでもQB桂がWR梅田へ18ヤードのパスを決めてTD。24−3とリードを広げ、ようやく勝負を決めた。
藤田ヘッドコーチは「ポテンシャルはこんなもんでしょう。ただ個々の状態がよくない。すべての動きが無責任になっています」と厳しい口調。
また4年ぶりのXリーグ参戦となったLB河口は「フェイス越しの景色が全然違うんで、とにかくプレーしにくかった。動きがわかりにくいので最後まで戸惑いました。結構、甘く考えていましたね。出直しです」とこちらも渋い表情だ。
一方敗れたアズワンの義政監督は「かなり覚悟はしていたんですが…。今日はディフェンスも辛抱できたので、ある程度は手応えを感じています」とこちらは表情が緩めだった。
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