富士通フロンティア−ズが前半に着実に得点をあげ、第4Qに日産スカイライナーズの猛反撃を防ぎ切り、17−14で2連勝を飾った。日産は2連敗。
まず先手を取ったのは富士通。富士通は自陣17ヤードからエースRB森本が33ヤードのロングランをみせ、センターライン上までオフェンスを進める。
その後、先発QB中澤(大)からWR高橋、RB森本へのパスで1stダウンを更新して、敵陣19ヤードまで侵入。右サイドを走るTE大木にパスが通り、大木は相手ディフェンダーをはねのけながら、エンドゾーンに飛び込みTD。
さらに第2Q3分13秒には、K長谷が27ヤードのFGを成功させて10−0とする。今季初先発の日産QB岡本は得意のオプションを駆使するものの、富士通ディフェンスに阻まれ、敵陣に入り込むことができない。
後半に入り、富士通はRB森本のラン、TE大木へのパスなどで敵陣23ヤードまで進攻。その後、QB中澤(大)からWR水口への23ヤードTDパスが決まり、17−0とリードを広げる。
その直後のキックオフで、日産にビッグプレーがでた。リターナーの中澤(剛)が91ヤードを独走してTD(キック失敗)。6−17と反撃の狼煙をあげる。
ここから日産オフェンスのオプションの切れ味が冴えてくる。
第4Q、残り10分過ぎからQB岡本のキープ、RB望月のダイブが面白いように決まり、次々とダウン更新して敵陣深くに切り込む。
敵陣21ヤードまで攻め込み4thダウンギャンブル残り1ヤードでRB望月がボールキャリーするが、富士通ディフェンスに阻まれ、追加点を奪えない。
その後の富士通のオフェンスをパントに封じた日産は、自陣32ヤードからオフェンスを開始する。
2度の4thダウンギャンブルを成功させ、敵陣11ヤードまで怒涛の進撃。試合残り31秒にQB岡本からTE洗井へのTDが決まり、12−17。
そして日産は2ポイントコンバージョンを敢行。QB岡本がキープしてエンドゾーンを陥れる。
14−17となり、1FG差に迫る。日産はキックオフで攻撃権を獲得するため、オンサイドキック。しかし富士通がボールを確保し、万事休す。
富士通はニーダウンで残り時間を消化して17−14と激戦を制し、勝利を飾った。
富士通のカート・ローズヘッドコーチは「第4Qはもっともっといいプレーをやらなければならなかった。この試合ではスペシャルチームが救ってくれた。EASTディビジョンは厳しい戦いを強いられる。次の試合に向かっていこう」と選手を激励する。
奥監督は「うちがやりたいことをさせてくれないのが強豪チーム。日産はオプションで1stダウンを取っていった(1stダウン数は日産が14回と富士通の12回を上回った)。さすがは日産。次はLIONS戦。攻守ともにラインがしっかりしている。QB木目田君も一回り成長している。うちは挑戦者として戦っていきます」とこれからも続く激戦区EASTディビジョンでの戦いに目を見据える。
一方、2敗となった日産・田中監督は「あと3試合ある。やるだけ」と言葉少なく語り、巻き返しを胸に誓った様子だった。
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