オービックシーガルズ(オービックS)が第4Qに逆転して、9−7の僅差でオール三菱ライオンズに勝利。開幕2連勝。
オール三菱は、昨年の社会人チャンピオン・オービックSを攻守にわたって凌駕し続けた。
第1Q。順調にオフェンスを進め、常にいいフィールドポジションでゲームを支配したのはオール三菱。
しかし先制したのはオービックS。K喜田が42ヤードのFGを決めて3−0。
その後のオフェンスでオール三菱は、QB木目田のキープとRB遠藤のランで敵陣6ヤードまで進める。第1Q残り7秒にQB木目田が3ヤードを走り逆転のTD、7−3とする。
前半終了間際、ゴール前でオール三菱がファンブル。リカバーしたオービックSが攻撃権を獲得する。
ところが、「コミュニケーション不足。練習してきたが反省が残った。また負けていたらあのプレーが、と言われかねなかった」とオービックS・大橋ヘッドコーチがいうように、ファーストダウンを狙ったパスはいずれも失敗。
急遽、FGを狙うがメンバー交代に時間を取られて貴重な得点機を逸し、前半を終了する。
第3Qに入っても、オービックSのオフェンスは「噛み合っていない」(大橋ヘッド)まま。
オール三菱も、QB木目田のキーププレー、RB陣のランプレーで敵陣に迫るものの、オービックSディフェンス陣に阻まれて追加点が奪えない。
第4Q3分40秒、オール三菱のファンブルをオービックSがリカバーして攻撃権を獲得する。
オービックSは、RB米田、古谷のランなどで敵陣13ヤードに持ち込み、5分20秒TE安東にQB高橋からの8ヤードTDパスが決まり、9−7と再逆転する(TFPキック失敗)。
2点差を追うオール三菱。その後もオフェンスを進めるが、オービックSディフェンスの踏ん張りにオフェンスを断ち切られ、大金星をあげることはできなかった。
「ライオンズはオフェンス、ディフェンスとも強力で脅威を感じていた。ディフェンスはもう1本取られても仕方ないと思っていた」とオービックSの大橋ヘッド。
「オフェンスは(TDを)2、3本はいけると思っていた。決定力不足で、相手に粘られ、ふり切れなかった」とオール三菱のディフェンス力にも舌を巻いた。
一方、大魚を逸したオール三菱の渡邉ヘッドコーチは「本当に悔しい。その一言」と、さすがに残念そうな表情。
「QB木目田のパスとランを中心にゲームプラン通りにできた。選手達は本当によくやってくれた、最高のゲーム。チャンピオン相手にチャレンジャーとして最後まで攻めの気持ちで戦った」と大健闘した選手達を称え、最後は「王者との差はどこにあるのか、ゆっくり考えます」と唇を噛んだ。
|