LB河口が復活し、ディフェンスの柱ができたアサヒ飲料チャレンジャーズと、こちらも移籍2年目のLB奈良を中心に鉄壁の守りをみせるアズワンブラックイーグルスが対戦した。
ともに連勝中の両チーム。この試合に勝てばFINAL6出場の可能性も大きくなるだけに試合は開始早々から激しいタックルの応酬となった。
先に点を奪ったのはアズワンだ。
前のシリーズ、P丹野のパントで敵陣1ヤードまで陣地を挽回していたアズワンはアサヒ飲料オフェンスをしっかり押さえて、敵陣39ヤードからオフェンスを開始。
RB山本のラン、そしてQB夏目がパス体型からスクランブル発進し、タックルをかわしてゴール前21ヤードまで迫った。
ここからRB長谷のオプションランでさらに前進すると、最後はQB夏目からエンドゾーン右隅へ走りこんだWR藤縄へ16ヤードのパスが決まりTD。
開幕2連勝と波に乗る勢いをそのまま発揮し、ベンチ、スタンドが大いに盛り上がった。
対するアサヒ飲料の第2Q。敵陣47ヤードからのシリーズでようやく“らしさ”をみせる。
QB桂が2度持って走りファーストダウン。さらにRB瀬畑のランで前進して、最後はQB桂からWR桃澤へのTDパスが成功し、同点に追いついた。
さらにDB大島のパスインターセプトから得た敵陣40ヤードからのシリーズでも、QB桂からRB堀口へのパス、RB杉山や瀬畑のランでゴール前10ヤードまで迫る。
しかしここからQB桂のパスが不発。結局K中山が29ヤードのFGを決め、10−7と逆転に成功した。
アズワンも直後のオフェンスで、QB夏目がパスを連続して成功させる。
TE白数への31ヤードのパスも決まり、敵陣奥深くまで攻め込んだが、前半終了間際のK丹野の27ヤードのFGが惜しくもはずれて同点に追いつくことができなかった。
何とか得点を奪いたいアズワンだが、後半開始早々にミスが出てしまう。
自陣24ヤードからのシリーズで、QB夏目が投じたボールをアサヒ飲料DB橋本にインターセプトされてしまう。
敵陣12ヤードという絶好のポジションからのオフェンスとなったアサヒ飲料だが、こちらも反則などで攻めあぐね、再びFGにトライ。
K中山が22ヤードのFGを決め、13−7とリードを広げるにとどまった。
アサヒ飲料は、次のシリーズでもゴール前5ヤードまで迫りながら、決め手に欠き得点を奪うことすらできない。
反対に、アズワンの自陣1ヤードからのシリーズで、RB丹野にあわや独走TDか、という74ヤードのロングゲインを許すなど、後半もアズワンのムードに押されっぱなしだ。
ようやく自陣25ヤードからのシリーズで、QB桂がRB瀬畑へパスを決め、RB杉山が走り、WR梅田へのパスで敵陣に入ると、ここで疲れの見え始めたアズワンディフェンス陣の合間をぬって、RB杉山が39ヤードを独走TD。19−7とした。
第4Qに入ってからアサヒ飲料はいいところなし。一方のアズワンもダウン更新はするものの、攻めきれずそのまま試合終了となった。
アサヒ飲料の山川監督は「勝ててよかった。次の試合へ向けていい勉強になりました。攻撃では桂が万全であればもう少し何とかなっていたと思う。守備はLBがよく動けている。DBがインターセプトばかり狙わずプレーできれば、こちらもカタチになると思う」とほっとした表情。
一方のアズワンの義政監督は「2本のFG失敗が痛い。それとミスしていては強いチームには勝てない。前半を同点で折り返しておればねぇ」と、悔しそうに話していた。
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