サンスター辛勝!イワタニは惜しい星を逃す!
一方的な展開も予想されたサンスターファイニーズと、イワタニサイドワインダーズの対戦。
しかしイワタニが第4Qに究極の粘りを見せ、残り8秒、キッカー豊野が蹴った33ヤードのFGの成否が試合の行方を決めることとなった。
先制したのはサンスターだ。イワタニのQB大橋が1プレー目でいきなりDB井形にインターセプトされ、サンスターがゴール前20ヤードからの攻撃権を得た。ここでRB井場の積極的なランや、QB柴田からWR足立へのパスなどが決まり、残り1ヤード。最後は井場が右オフタックルを走り抜けてTDを奪った。
イワタニは大橋のエンジンがかかるのを待つが、再び井形がインターセプト。なんとか守備が耐えても、次のシリーズでは、大橋自らがファンブルして3シリーズ連続でサンスターに攻撃権を与えてしまった。
先制点こそ奪ったサンスターだが、その後は転がり込んでくるチャンスを全く活かせない。追加点のほしいサンスターは、ようやく自陣40ヤードからの攻撃でドライブを開始する。RB大久保、井場らが走って敵陣へ攻め込み、QB柴田からWR吉村へのパスが決まってゴール前8ヤードまで迫った。
しかしここから攻めあぐみ、結局、キッカー中池の20ヤードのFGが成功で3点を加点。9−0とリードした。
なんとか前半のうちに追い上げておきたいイワタニは、DBの蔵所のインターセプトで得た自陣20ヤードからの攻撃を、ロングドライブ。ゴール前15ヤードまで迫り、最悪でもFGと思われたが、またも大橋が、この日3本目のインターセプトを奪われ、得点することができなかった。
後半は第3Qに、井場がラン、パスに活躍を見せ、最後は柴田が22ヤードを走り込んでTD。16−0として、試合の流れからもサンスターの勝利を誰もが確信した。
サンスターの村田ヘッドが「あれだけインターセプトされてもパスを投げ続けた大橋の度胸はすごい」と感心するように、最終Qに入って、イワタニはパスによる攻撃で、本来のリズムが出てきた。自陣23ヤードからWR島崎、梅原、越智らへのパスを決め、最後は島崎がキャッチして32ヤードのTDパス。
次のシリーズでも梅原、越智へのパスで敵陣へ。ここではQBを新人の松本に代え、右のオプションプレーで近藤にピッチしTD。とうとう2点差に迫った。
押されっぱなしのサンスター、大事に使いたい残り4分の第1プレーで、柴田がイワタニDB蔵所に再びインターセプト。FGでも逆転可能という状況で始まったイワタニの最後の攻撃は、WR内田へのパス、そして近藤のランで敵陣へ。
ここからも再び内田、そして島崎、梅原へのパスが決まり完全にFG圏内までドライブした。そして残り時間を調整しながら、第3ダウン33ヤードのFG。
サンスター守備陣の点を取らせまいとする雄叫びに、K豊野がおののいたのか、ボールがわずかに右へそれて、逆転のFGは不成功。
イワタニがほぼつかんでいた勝利を、幻に終わらせてしまった。
村田ヘッドは「この試合が良薬になるよう頑張ります。でも苦すぎましたわ」とひやひやものの勝利に胸を撫で下ろしていた。
|