序盤戦注目の好カード、鹿島ディアーズ対富士通フロンティアーズの一戦が、9月25日、快晴の川崎球場で行われた。
試合は1Qに2つのタッチダウンをあげ、後半は富士通の反撃を14点に抑えた鹿島が28−14で逃げ切った。
鹿島は、キックオフ直後の最初のシリーズで、すかいらーく戦に続き、この日も先発したQB鈴木がスクランブルから16ヤードをゲイン。
さらにエースRB堀口のドロープレーでダウンを更新。富士通陣内42ヤード、3rdダウン1の場面から、フリーになったRB堀口へのスウィングパスが決まると、そのまま左サイドを駆け抜け、42ヤード独走の先制タッチダウン。7−0と先制する。
続く富士通の攻撃をパントに追いやった鹿島は、WR板井へのパスを軸にボールをコントロールし、あっという間にゴール前4ヤードに入ると、今度はRB児玉が右スイーププレーからタッチダウン。息をつく間もなく14−0と鹿島が圧倒する予想外の展開となった。
第2Qに入ると、鹿島のドロー、RBへのパス、という攻撃パターンに慣れて来た富士通ディフェンス陣が奮起。鹿島の3つのシリーズを、ダウン更新1回に抑える。
しかし、富士通オフェンス陣は、三和銀行戦で効果のあったRB森本のゾーンパワーを展開するものの、DL谷嶋、木下らがオフェンスラインをコントロールし、LB安澤、小川が動き回り、突破口が開けない。
後半に入って鹿島のオフェンス。TE中井へのパス、RB堀口のランなどでハーフウェー付近まで進むと、ここで伝家の宝刀が炸裂。QB鈴木からDBをふり切ってフリーになった板井へ、ポストパターンのパスが見事にヒット。これが50ヤードのロングボムとなりTD。さらにリードを21点と広げる。
だが、昨季の屈辱に燃える富士通はまだ諦めていない。
RB飯嶋のダイブで15ヤードとゲインすると、チーム1、2位を争うスピードを持つWR小島がパスを受けてから、持ち前の俊足で相手ディフェンダーを抜き去り、51ヤード独走のTD。ようやく21−7とする。
そして迎えた第3Q終盤。PR岡野の力強いパントリターンで中央付近から攻撃を開始した富士通は、RB飯嶋が右パワープレーから53ヤードのビッグゲイン。一気にゴール前まで攻め込むと、QB中澤からエンドゾーンに走り込んだWR水口にTDパスがヒット、ついに1タッチダウン差まで迫る。
だが、鹿島も意地を見せる。RB堀口のドローからの34ヤードロングゲインに続き、RB児玉がこの日2本目のTD。その差を28−14とする。
粘る富士通もショットガン攻撃から連続でパスを決め、鹿島陣深く攻め込むが、今度は鹿島FS奥原がエンドゾーンでインターセプト。
続くシリーズでも、富士通はゴール前5ヤードまで攻め込むが、4thダウンギャンブル失敗で万事休す。
注目の対決は、鹿島が28−14で逃げ切り、勝ち点を4とした。富士通は勝ち点2。
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