2戦全勝同士の対決となったマイカルベアーズと松下電工インパルスとの戦い。ファイナル6出場に近づくためには、どちらも絶対負けられないという試合は、立ち上がりに大きな差が出た。
まずは自陣46ヤードからマイカルの攻撃で、いきなりRB波武名が15ヤードのビッグランで敵陣へ。そして、次のプレーではQB夏目からトスを受けた波武名が、TE樋口へのパスを決めるスペシャルプレーで、一気にゴール前6ヤードまで攻め込んだ。
しかしここから波武名のラン、夏目のパスも不発に終わり、マイカルの新兵器・K山口が26ヤードのFGにトライ。が、緊張の為、ボールがそれて失敗に終わり、先制点を奪う事が出来なかった。
対する松下電工も第1シリーズでは、相手の反則で得たチャンスをモノに出来ない。しかも、2シリーズ目では、第4ダウンでパント体型から、スナップミス。P太田が蹴ったボールを、マイカルの大山がブロックし、西込が拾い上げてTD。先制点を奪われてしまった。
松下電工は続く攻撃でも、ピッチミスでボールをファンブル。再びマイカルに攻撃権を奪われた。
いきなり敵陣25ヤードからの攻撃となったマイカルは、波武名のオフタックルへのランを中心に攻め、最後は新人RB杉山が6ヤードを走り抜けTD。第1Qで早くも14ー0とリードを奪った。
松下電工は第2Q中盤に、ようやくドライブを開始。
RB小林、粳田のランと、QB高橋からWR下川への20ヤードのパス、マイカルの2度の反則で、ゴール前1ヤードまで攻めて、最後は粳田が中央に飛び込んでTD。
7分2秒をかけた攻撃で14ー7と追い上げた。
後半に入ってからも松下電工はパッとしない。
一方、何とか突き放したいマイカルは後半最初のシリーズで自陣34ヤードから、波武名のオフタックルとオープンへのランなどで敵陣まで攻め込み、最後は東大出身のRB石岡が力強い走りでタックルをかわし、25ヤードを走り抜けTD。21ー7とリードを広げた。
何とか追いすがりたい松下電工だが、後半は全くいいとこなし。それどころか、3度のインターセプトを奪われるなど、散々の出来だった。
一方のマイカルもK山口に経験を積まそうと42ヤードと54ヤードのFGにトライしたものの、いずれも失敗。結局そのままで試合は終了した。
秋のリーグ戦で、“天敵”松下電工に初勝利を納めたマイカルの久保田監督は「今日はディフェンスの勝利ですね。オフェンスがバタバタしているところを良く取り返してくれました。初勝利と言っても、リーグ戦はまだ2試合あるんで喜んではおれません。次のアサヒ飲料戦へ向けてミスをしないチームを作り上げてきます」と、反省の言葉ばかり。
一方の村上監督は「弱いチームがミスをしていては勝てません。ただ、負けて良い勉強になったと思うので、ここから頑張ります」と出直しを誓っていた。
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