VOL2 オフェンス編(ラン)
オフェンスラインの役割とランニングバック
 フットボールの試合でランプレーの重要性を無視することはできない。パッシングモアの現在でもゲームの骨格となるのはランプレーであることに異論を唱える者は少ないであろう。
 では、そのランプレー、RBやQBがボールを持ってひたすら前へ進むだけのものなのであろうか。答えは否。一つのランプレーを効果的に繰り出すためにフィールドの内外で様々な駆け引きがある。一体どんな駆け引きがあり、オフェンスとして何を考えるべきなのかを解説していこう。

【アサイメントブロックが主流だった】

 10年程前までは<図1>のようなアサイメントブロックを用いたプレーがランプレーの大半を占めていた。
 アサイメントブロックとは、攻撃陣の各々がそれぞれ守備の誰をブロックするのか予め決められている方法である。この図であれば、センターはDTを、UBはDEを取る、といった具合である。しかし、ディフェンスの発達と多様化に伴って、大きな問題が噴出するようになってきたのである。

 アサイメントブロックは各人のブロックするべき相手が決まっているため、守備の体型が一つや二つならばオフェンスにとっても混乱が少なく、効果的にボールを進めることができた。
 というのも、攻撃ラインが誰をブロックするのか予め決められているため、思い切り良くスタートすることが出来、より強いブロックをすることが出来るからだ。必然的に攻撃ラインが1対1でディフェンスと対峙することが多くなるため、攻撃ライン個人の固有のテクニックで処理することが出来るのも大きな特徴だ。

 しかしながら現在のように、守備の体型が一定でない、あるいは1チームで5、6つも守備体型を持っているような状況になると、それだけ1つのプレーのアサイメントを相手の守備体型に合わせて準備しなければならず、オフェンスラインやRBにとって大変な負担となる。

 さらに、ディフェンスがプレーする前にアライメント(ディフェンスの並び方)を変化させるスタンツや、各プレーに対する止め方が確立されるなど、オフェンスにとって混乱する要素が多くなってきた。また攻撃ラインにとっては守備ラインやラインバッカーと1対1になる場合が多く、この場合攻撃ラインの個人能力が大きくプレーの成否に影響する。



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