【グリーンボウル】パナソニックインパルス VS アズワンブラックイーグルス 試合レポート
’17.05.06
パナソニックの新戦力が躍動。好調の初戦突破
春の西日本社会人の頂点を争う第63回西日本社会人選手権・グリーンボウルトーナメントの初戦。XリーグWEST1位のパナソニックインパルスと同4位のアズワンブラックイーグルスが対戦した。
試合の立ち上がり、アズワンの先発QB#11矢部が仕掛ける。自らのキーププレーを軸に連続ダウン更新し、敵陣へと進攻。だがパナソニックDL#53山口がQBサックに仕留め攻撃を断ち切る。
パナソニックの先発QBは今季新加入の#14アンダーソン。その開始2プレー目、WR#5木戸へ44ヤードのロングパスを通し、「いきなり次元の違うパスだった」(アズワン鈴木GM)と相手の度肝を抜く。さらにアンダーソン自らのランで31ヤードを走って、ゴール前3ヤードとすると、RB#39荒木が中央突破でTD。パナソニックがあっさりと先制する。
パナソニックの第2シリーズ、敵陣45ヤードからの攻撃。パスの構えからスクランブルに出たQBアンダーソンがロングゲインを奪って、ゴール前18ヤードへ。ここからRB#25須賀へスクリーンパスを通すと、RB須賀がディフェンスを抜けてTD。14-0と、パナソニックがリードを広げる。
パナソニックは、2QからQB#18大原にスイッチ。敵陣37ヤードからRB#41岩田のラン、WR#81井貝へのパスなどでゴール前14ヤードに迫ると、RB#39荒木がエンドゾーンに走り込みTD。追加点を奪う。
アズワンも反撃する。2Qからパスの得意なQB#17田原が交代出場。自陣22ヤードからRB#31坂本、WR#86川畑、TE#37髙岡らへ連続パスを通して敵陣へと前進すると、WR#19清水へ47ヤードのTDパスを決めてTD。7-21とアズワンが追い上げる。
これで流れを掴んだアズワン。続くキックオフのボールをパナソニックのリターナー#1ポーリーがこぼしたところをリカバー。ゴール前7ヤードと絶好のチャンスを手に入れる。
しかしパナソニックディフェンス陣も踏ん張って攻撃を押し戻し、アズワンはK#1中西のFGで10-21と追いすがる。
後半開始のキックオフ。先ほどの失敗を取り戻すようにリターナーのポーリーが85ヤードのビッグリターン。パナソニックがゴール前5ヤードからの攻撃開始となる。
ここはQBアンダーソンがWR木戸へ一発TDを決めて、アズワンを突き放しにかかる。
さらにパナソニック、自陣33ヤードからのシリーズ。QBアンダーソンからWR#15頓花、RB須賀へのパス、RB#26藤本の25ヤードラン、TE#2岸本への24ヤードパスなどでゴール前2ヤードとすると、最後はQBアンダーソン自らが走ってTD。35-10と大きくリードを奪い、試合の趨勢を決める。
4Qにもパナソニックは2本のTDを追加する。ディフェンスもアズワンの攻撃を0点に抑え、ファイナルスコア49-10、でパナソニックが春の初戦を快調発進した。
「コミュニケーション不足とか、細かいタイミングの失敗とか、沢山のミスを確認できたことが成果」と、相変わらず手厳しいパナソニックの荒木監督。「春はどれだけの精度で基本プレーを完成させるかが課題」と、長いシーズンを見据える。
WR木戸や新人RB藤本ら若手の活躍には「彼らの能力ならもっと出来るはず」と期待を寄せていた。
この秋はSUPER9への進出を目指したいアズワン。「力の差は歴然とあった。追いかけていく中で上位チームにどう食い込んでいくかを考えていきたい」とアズワンの鈴木GM。「田原、矢部をもっと強力な二枚看板として上手く使い分けていきたい」と、昨年から構築中のオフェンスにさらに磨きを掛けていく。