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【第67回神戸ボウル】パナソニックインパルス VS 関西学院大学ファイターズ 試合レポート

’17.06.05

前半は互角の戦い。最後はパナソニックが突き放して勝利

 

 

Hall of Fameは「アメフトのまち」を推進する神戸市灘区が表彰された

毎年初夏のこの時期に、日本社会人協会と関西学生連盟の共催で開催されるボウルゲーム、第67回神戸ボウルHall of Fame Gameが、快晴の神戸市立王子スタジアムで行われた。

今年は、昨年度XリーグWEST1位のパナソニックインパルスと、関西学生リーグ優勝校の関西学院大学ファイターズの顔合わせ。どちらもこの春はここまで白星を重ねており、互いに春の総仕上げとして試合に臨んだ。

 

ファーストプレーからショベルパスを繰り出すなど積極的な攻勢を仕掛ける関学。しかしダウン更新できずパント。

 

自陣32ヤードからパナソニックの攻撃。新人RB#26藤本のランでダウンを更新。続いてRB藤本、QB#14アンダーソンのランが届かず4thダウンとなるが、RB#39荒木のランでギャンブル成功、さらに陣地を進める。

だがここからのパス攻勢がかみ合わず、K#11佐伯(栄)のFGも失敗に終わる。

 

 

QB#10光藤

この春からオフェンスを指揮するQB#10光藤

互いにパントを蹴り合った後の関学、自陣20ヤードからの攻撃。QB#10光藤からWR#85松井へ21ヤードのパスが通ってダウン更新。

さらにRB#34山口の23ヤードラン、QB光藤も16ヤードを走るなど、僅か3プレーでパナソニックのゴール前20ヤードに迫る。

ここからTDを狙ったパスはパナソニックのDB陣に阻まれるが、K#31小川が34ヤードのFGをきっちり決めて、関学が先制に成功する。

 

パナソニックは2QからQB#18大原が交代出場。その2シリーズ目。

RB荒木のラン、WR#15頓花へのパスで敵陣39ヤードまで攻め込む。さらにRB藤本のラン、QB大原のパスでTDを狙うが関学ディフェンス陣も踏ん張る。

最後はK#11佐伯(栄)が49ヤードのFGを決め、3-3の同点として前半を折り返す。

 

後半開始早々のキックオフ、関学が意表を突いたオンサイドキック。しかしこれはパナソニックがなんとか抑えて、逆に敵陣44ヤードからと攻撃のチャンスを掴む。

 

 

QB#14アンダーソン

次第にフィットしてきたQB#14アンダーソン

QBアンダーソンからWR頓花へのパス、4thダウンギャンブルからQBアンダーソンのランでゴール前29ヤードとすると、WR頓花へのパスが決まってTD。TFPのキックも成功し、パナソニックが10-3と勝ち越し点を挙げる。

 

さらにパナソニックは、続く関学の攻撃を相手陣深くに押しとどめると、次は敵陣40ヤードから攻撃開始。

QBアンダーソンからWR#81井貝、頓花へのパス成功でゴール前18ヤード。

QBアンダーソンのキーププレーでのTDは、ホールディングの反則で取り消しとなるが、WR#4高木へのパスでゴール前1ヤードとすると、WR#2岸本へのパスでTD。17-3とリードを広げる。

 

このまま一方的な展開になるかと思われた矢先、関学も反撃する。

次の攻撃シリーズ、自陣25ヤード付近でボールを受けとったRB#28高松が、鮮やかに決まったラインブロックを抜けて独走。そのままパナソニックのDB陣に走り勝って77ヤードのTDラン。10-17と関学が追いあげる。

 

 

WR#15頓花

ゲームの趨勢を決めたWR#15頓花(MVP授賞)

パナソニックも突き放しにかかる。続くキックオフをKRに入った頓花が、あわやリターンTDという走りで48ヤードリターンして敵陣46ヤードからの攻撃権。

再び交代出場したQB大原からWR頓花へのパス、RB荒木、藤本のランでゴール前20ヤードとする。

 

Qタイムを挟んでのプレー。QB大原からエンドゾーン右隅へパスが投じられ、これを関学DB#7脇田がインターセプトしたかに見えた瞬間、競り合っていたWR頓花がボールを奪い取ってTD。

24-10とパナソニックが大きくリードを奪う。

 

その後は両者とも得点には至らず、結局このままパナソニックが、今年の神戸ボウルの勝者となった。

 

MVPには決定的なTDを奪ったパナソニックのWR頓花が、MIPには随所で非凡な走りを見せた関学のRB#34山口が選ばれた。

 

 

随所で非凡な走りを見せたRB#34山口(MIP授賞)

「フィジカルにプレーをする。ハードにプレーをするという目標で(春は)やっているが、プレーが雑すぎる」と、パナソニックの荒木監督は渋い表情。

「その状況でやったらアカンことをやってしまうなどして、プレーのリズムを悪くしている。秋に向けて修正していかないと、どことやるにしても接戦になる。自分たちがやるべきことをやりきれるか、こなせるかが大切」と、ここからが作り込みとなる。

 

「通用するプレーもあったが相手のリカバリーが早いからすぐに使えんようになる。キチンと戦うにはその先の準備が必要」とは関学の鳥内監督。一応の手応えは掴んだ様子だ。

「ミスタックルで一発TDがなかったのは評価できるが、今日のゲームで個々のファンダメンタルの何が足りへんかが出てきた」と、先を見据えていた。

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