【SUPER9】オービック-エレコム神戸 試合レポート
’14.11.17
オービックが完封勝利。ファイナル進出をもぎ取る
ここまで1敗同士の戦い。前の試合でパナソニックが敗れ、WESTで唯一ファイナルステージ進出のチャンスが残るエレコム神戸ファイニーズと、Xリーグ5連覇のためには勝ち続けるしかないオービックシーガルズが対戦した。
まずはオービックの自陣25ヤードからの攻撃。QB#6菅原からWR#85萩山へのパス、RB#21中西のランなどで敵陣に進入。再び菅原から萩山へのパスで4ヤード前進すると、菅原からWR#7池井へのパスが決まりそのままエンドゾーンまで走りこんだ。しかしパスインターフェアの反則でTDは取り消しされ、そのまま得点を奪うことができなかった。
オービックは次の敵陣45ヤードからのオフェンスでも、パスインターフェアの反則により大きく罰退して、得点につなげることができない。
しかし2度のパントでじわじわとエレコム神戸オフェンスを追い詰めた結果、相手のパントでR#81松永が18ヤードをリターンし、3度目のオフェンスはいきなり敵陣26ヤードから開始。まずQB菅原からWR萩山へのパスが決まりゴール前10ヤードとすると、TE#89森(章)へのパスで前進し、最後はRB#32原が2ヤードを走りTD。ようやく先制点を奪った。
対するエレコム神戸は、ダウン更新すら奪えない攻撃が続く。自陣33ヤードからとなった3度目のオフェンスでもフェイクパントが成功しダウンを更新するが、そこから攻めきれず攻守交代となる。
エレコム神戸は自陣20ヤードからの4度目の攻撃で、QBサックされたQB#6フナキがボールをファンブル、これをオービックDL#54冨田にリカバーされてしまう。
この敵陣24ヤードからの攻撃で、オービックはRB#43望月のランで前進すると、QB菅原がWR#10森(健)へのTDパスを決め14-0とリードを広げた。
何とか追い上げたいエレコム神戸。相手ディフェンスの2度の反則で敵陣36ヤードまで攻め込んだものの、得点につなげることができず、14-0のまま前半を終了した。
流れを変えたいエレコム神戸だが、後半早々にもミスが出てしまう。
自陣16ヤードからのオフェンスの2プレー目に、ボールをキープして走ったQBフナキがタックルされ再びファンブル。転がったボールをオービックDL#23バイロンビーティーが拾い上げ、そのまま22ヤードを走り抜けてTDを奪う。
「勝利へ向けてのターニングポイントになった」と、オービックの大橋ヘッドコーチ。エレコム神戸の狩野ヘッドコーチは「あのファンブルが今日の試合のすべてだった」と、それぞれ話すプレーとなった。
その後はオービックが得点を重ねる。敵陣44ヤードからのオフェンスでは、RB#32原、QB菅原、RB望月のラン、そして25ヤードのTDパスが菅原からWR#18木下へ決まり28-0。
自陣22ヤードからのドライブでは、QB菅原からWR森(健)へのパス、相手ディフェンスの反則、菅原からWR木下へのパスで敵陣26ヤードとすると、RB#20古谷、望月、中西のランでゴール前2ヤード。RB原が、中央を突破して奪いTDを奪い、35-0として勝負を決めた。
オービックは次のオフェンスからQBに畑を起用。2シリーズのオフェンスを、TDとFGに結び付けるなど、結局45-0でエレコム神戸に完封勝ちを収めた。
エレコム神戸は常にフィールドポジションが悪く、QBフナキも2度のファンブルロストと1度のインターセプトを喫するなどし、オフェンスはラン39ヤード、パス98ヤードしか獲得できなかった。
それに対しオービックは、開始直後の反則など11回で110ヤードを喪失したが、しっかりと軌道修正を行うことができた。
オービックの大橋ヘッドコーチは「反則が多くオフェンスがつながらずしんどかったが、ディフェンスがエレコム神戸を止め切って、完封してくれたのがよかった」と安どの表情。しかし、次の富士通戦については「今シーズンの富士通は、とても強いのでタフな試合を覚悟しないと。鍵になるのはタフなメンタル。やられてもやり切ることができるかだ」と、厳しい口調で話す。
一方、エレコム神戸の狩野ヘッドコーチは「ノジマ(相模原)やオービックとの試合を経験できたことで、来年につながる課題を見つけることができた。戦術うんぬんよりも、1対1で勝てなかったことが一番の差。そこで勝負できるようしっかり練習をしていきたい」と、来季へ向けての意気込みを話していた。