解説記事
パールボウルトーナメント 5月3日第一試合
リクルート 14−0 富士通

チャンスを生かしたリクルートが富士通に完封勝ち

 リクルートシーガルズが数少ない得点チャンスを生かして富士通フロンティアーズを14−0で下した。

 前半は、得点こそ奪えなかったが富士通のペース。富士通は第1Q、RB飯嶋のランなどでリクルート陣内22ヤードまで攻め込む。結局パスキャッチ後のファンブルをリカバーされ、先制の機会を逸する。
 また第2QにもRB森本の5連続ランで敵陣6ヤードまで攻めるが、リクルートデフェンスを突き破ることができず、FGに。しかしこれが外れ両チーム無得点のまま、後半に突入した。

 後半、リクルートはベテランWR河本へのパスや、RB米田のランなどでゴール前3ヤードまで前進。4分47秒にRB古谷がランでエンドゾーンに飛び込み先制TD。
 富士通は第3Q残り16秒にファンブルリカバーから敵陣48ヤード地点で攻撃権を確保する。しかしリクルートの分厚いディフェンスを崩せずパントに。第4Q、リクルートはLB遠藤のインターセプトからのチャンスにQB高橋が攻撃を進めるが、追加得点をあげることはできなかった。
 11分42秒、FS寺田がインターセプト。ここでQB井上がSB安東へ12ヤードのTDパスを通して貴重な追加点をあげた。
 富士通は総獲得ヤード、ファーストダウンともにリクルートを上回りながらも得点機をリクルートディフェンスに阻まれたのが痛かった。

 「昨年試合にあまりでていない選手を使い、不安はあった。守備はよくやった。QB2人はパスの精度に課題が残ったが、及第点」と今季初戦を勝利で飾ったリクルート・大橋ヘッドコーチは安堵の表情だった。



パールボウルトーナメント 5月3日第二試合
オンワード 16−9 東京海上

オンワードが東京海上を辛くも寄り切る

 総合力に勝るオンワードオークスが東京海上ドルフィンズに追い上げられたが、16−9で辛くも寄り切った。

 第1Q、第1シリーズでオンワードは3連続フォースダウンギャンブルを成功させ、QB富澤からTE枡田への11ヤードパスが通り幸先のいい先制。しかし第2に入るとオンワードの攻撃が東京海上ディフェンス陣に阻まれ追加点が奪えない。
 逆に東京海上はS前田がインターセプト。敵陣41ヤードから攻撃権を獲得した。RB横田のランなどで敵陣17ヤードまでゲインして、前半残り0秒にK横山が34ヤードのFGを決めて3−7とした。
 第3Q、オンワードは相手ファンブルから絶好の得点機をつかみ、RB大塚が4ヤードを走りTD(TFPキック失敗)で13−3と10点リード。その後オンワードは第4Q2分51秒、K片山が44ヤードのFGを決め16−3としてオンワードが試合を決めたかと思われた。
 しかし、東京海上はQB高橋がWR大西へ連続パスを成功させ、敵陣14ヤードに。13分43秒、TE塚田への14ヤードTDパスで9−16と1TD差に迫った。オンサイドキックで攻撃権確保を狙うが10ヤードを超えることができずタイムアップとなった。

 冷や汗の勝利にオンワード・野田監督は「ディフェンスが安定しているだけにオフェンスがもう少し頑張ってほしかった。今年はパールボウル制覇を狙っています」ときっぱり。



パールボウルトーナメント 5月3日第三試合
アサヒビール 17−10 日産プリンス東京

アサヒビール貫禄の初戦突破

 アサヒビールシルバースターが宿敵・日産プリンス東京を下し、準々決勝に駒を進めた。

 アサヒビールシルバースターが得点をあげれば、日産プリンス東京も得点するという展開のゲーム。先制したのはアサヒビール。ランプレーを中心に攻撃を進めるアサヒビールは第2Q6分50秒にRB吉岡が1ヤードを中央ダイブしてTD。日産プリンス東京はQB岡本がWR中澤、TE加藤へのパスで敵陣9ヤードまで持ち込む。前半残り4秒にK三澤が26ヤードFGを決め3−7。
 後半、アサヒビールはエースQB金岡を投入。金岡はTE橋詰へのパスやRB阿部のランプレーで前進を図り5分50秒、K泉が29ヤードFGを決め10−3とする。
 日産プリンス東京はQBを近藤に代える。第4Q4分50秒、この近藤が10ヤードを走りTD。同点に持ち込んだ。
 ここから王者・アサヒビールの真価が発揮される。QB金岡がランパスをバランスよく配したリードで敵陣20ヤードまで進出。そして最後は左サイドから中央に切れ込むWR稲垣にパスを通し試合を決定付けるTDを奪った。

 「今日は若手にチャンスを与えた。春のテーマは全体のレベルアップ。秋に備えるためにもかなりのレベルアップをしないとね。計算とおりにきている。あとは若い選手たちが経験を積むこと」と会心とはいえない勝利だったが、若手の台頭に上機嫌のアサヒビール阿部監督だった。



パールボウルトーナメント 4月29日第四試合
鹿島 13−9 すかいらーく

鹿島が薄氷を踏む勝利で準々決勝に進出

 この試合での鹿島はチームのリズムが取り戻せないままだった。

 第1Qは鹿島、すかいらーくスカイラークスとのに決め手を欠く攻撃でパントの応酬。第2Q、すかいらーくはP福田の絶妙なパントで鹿島を自陣2ヤードからの攻撃にさせる。ここですかいらーくディフェンス陣が踏ん張りセーフティーを奪い2点を先制。
 しかし実力に優る鹿島は、12分39秒K中筋が26ヤードのFGを決めて逆転。さらに前半終了間際に頭脳的なパスプレーでTDを奪い10−2と大きくリード。
 第3Q7分10秒にすかいらーくはランで前進し、RB長谷川がTDを奪ったかにみえたが、痛恨のホールディングでTD取り消され、点差を縮められない。一方の鹿島は11分1秒にK中筋が28ヤードのFGを決め13−2と試合を有利に進める。
 第4Q、すかいらーくRB加畑がフォースダウンギャンブルに中央突破から加速して一気に40ヤードを走りTD。9−13と追い上げる。さらに9分55秒には、鹿島のピッチミスからのファンブルリカバーして、敵陣18ヤードで攻撃を開始する。しかし鹿島ディフェンスの壁に阻まれ、逆転に至らず。鹿島が逃げ切った。

 鹿島・金氏監督は「弱いのかなぁ。オフェンスはもたもたしていた。シーズン当初だからしかた無いのかもしれない。怪我人が多くて台所事情が苦しい。まだまだファンダメンタルができていない」と出てくる言葉は愚痴ばかり。



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