開始早々のファーストドライブからじっくりと進めるイワタニ。自陣２５ヤードからのオフェンスをエースＲＢ川田のランを軸にダウン更新を重ね、最後はゴール前１６ヤードから期待の新人ＲＢ三谷（大経大）がエンドゾーンを駆け抜けて先制ＴＤを奪った。
　その次のオフェンスシリーズでは、昨年、あと一歩の僅差で破れてきたチームの鬱憤を晴らすかのようなＲＢ川田の８０ヤード独走ＴＤが飛び出し、１４−０と差を広げる。
　こうなるとイワタニペースは止まらない。２Ｑに入って再びＲＢ川田がＴＤを奪うと、ＱＢ松本からＷＲ越智へのＴＤパスも決まり、前半で２８−０と試合を決めてしまった。
　後半にもＲＢ川田、三谷が次々とＴＤを重ね、交代出場したＱＢ大橋も自陣７ヤードからのドライブをＴＤに結びつけるなど存在をアピール。幸先の良いスタートとなった。

　「この点差に納得せず次の相手にどこまで通用するかが大切」とイワタニの森下監督。次はいよいよ松下電工戦だ。

　先に得点したのは松下電工。マイカルがファンブルしたボールをＤＢ上田がリカバー。このチャンスにＲＢ小林、樫野らのランで前進、ＱＢ高橋（幸）からＴＥ門脇へのＴＤパスへと繋ぎ、松下電工が７−０と先制する。
　マイカルも負けていない。２Ｑに入ると、ＲＢ波武名のランを軸にゴール前４ヤードまで攻め込むと、最後は新人ＱＢ奥（日大）が自らのキープでＴＤ。７−７の同点とする。
　しかしその直後のシリーズ。松下電工はＰＲ小林のビッグリターンで得た敵陣４９ヤードからオフェンスをＴＥ門脇、ＷＲ塚崎らへのパスでゴール前１１ヤードとすると、ＲＢ樫野、小林らがねじ込んでＴＤ。１４−７で前半を折り返す。
　後半に入って、マイカルは期待のＱＢ奥を送り込むが、松下電工フロント陣の強烈なプレッシャーに、関東学生レコードパッサーの大砲も不発。満足な投球体勢に入る前に潰されるシーンもしばしば見受けられた。
　結局、３ＱにＫ太田の４１ヤードＦＧ。４ＱにはＱＢ高橋（幸）の積極的なパス攻勢でＴＤを加えた松下電工が２４−７で、粘るマイカルを下した。

　「去年と同じコトしかしていない。高橋（幸）はまだまだ。課題は山積みです」と松下電工・村上監督。今年こそ、日本一を奪回する決意で新たなスタートを切った。