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解説記事
関西学院大学 VS 法政大学
チーム名 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
関西学院大学ファイターズ 7 14 3 0 24
法政大学トマホークス 0 0 0 6 6
鉄壁の蒼い壁!関学大が攻守で圧倒!
 東西学生王座決定戦「第56回甲子園ボウル」は3年連続で同じ顔合わせ、関東代表の法政大学トマホークスと、関西代表の関西学院大学ファイターズの対戦となった。

 一昨年は関学が勝利、そして昨年は関学絶対有利の前評判の中、雨中の戦いを制したのは法政大だった。
 今年は両チームともレベルアップ。特に関学は戦力が充実しており、史上最強の呼び声もあるほどだった。一方の法政大もフットボールをより深く理解した上でリーグ戦を戦い抜き、危なげなく甲子園に名乗りを挙げた。

QB尾崎が自ら飛び込んで先制TD (C)MakotoSATO  晴天の中で行なわれたこの試合、先手を取ったのはゲームプラン通りのオフェンスを進めた関学だった。
 自陣44ヤードからエースRB三井、大谷らが積極的に走り、ダウンを2回更新。そしてファーストシリーズ7プレー目のオフェンスで、QB尾崎がプレーアクションから右へロール展開し、自ら25ヤードを走ってエンドゾーン飛び込みTD。見事にデザインされたオフェンスプランで幸先のよいスタートを切った。

 「先制点を奪う事ができて、うちのペースで試合をすることができた」と鳥内監督。一方の法政は関学の強力なディフェンス陣にてこずった。関学のDL西村らが相手に強力なプレッシャーを与え、満足にプレーさせない。
 またDL石田はLBの位置から自在な動きを見せ、ランにパスに相手ブロックを惑わせる。そんな中、関学は第2Q1分56秒に、今度はエースRB三井がオフタックル付近からオープンに流れ14ヤードを走りTD。リードを広げた。

 1本目のTDプレーで、身体を痛めて得意のパスを満足に投げられないQB尾崎だが、そんなことを思わせないオフェンスシリーズが第2Q中盤に見られた。
 QB尾崎からWR東畑、松山らへのパス、RB杉原のランなどで次々と連続ダウン更新し、ゴール前まで迫った関学だが、ゴール前3ヤード付近からなかなかTDを奪うことができない。しかし、4thダウンギャンブルでQB尾崎が意地を見せ、自らのキープでTD。得点を21−0として前半を折り返した。

ゴール前をしのぎDL石田ガッツポーズ (C)MakotoSATO  後半は、法政のオフェンスがまずペースを掴んだ。
 自陣43ヤードからQB桑野がWR久米へパスを決めたり、桑野のオプションキープ、そしてRB伊藤、白木のタイミングの早いランでゴール前4ヤードまで迫る。
 ここでRB中島、伊藤らが中央突破を試みるが失敗。さらに3rdダウン、4thダウンのいずれも、関学ゴール前ディフェンスの厚い壁を突破する事ができずTDを奪う事ができない。

 大森監督は「あれでTD出来ておれば、もう少し違った展開になっていたのでは」と悔やむ。
 一方、“関学の蒼い壁”石田は「ディフェンスにとって一番面白い場面だと、盛り上げて頑張れました」とこちらは大仕事に満足気だ。

 法政大は試合終了間際に、SF塚野(裕)のパントブロックから得た1stダウンゴール前1ヤードのチャンスを、4回目でようやくTDし、完封こそ免れたものの、得意のオプションからのビッグプレーは生まれずじまい。
 結局24−6で関学が危なげない勝利を収め、2年ぶり22回目の学生王者に輝いた。

 鳥内監督は「攻・守・キッキング全てが頑張れた勝利。昨年ここで負けて悔しかったからここまでやってこれた。ただ、今季の目標はライスボウルでの勝利なので、力の差はあるだろうが、得意技を考えて取り組んでいきたい」と力強く話す。
 日本学生フットボール界の“超名門チーム”が唯一経験していないライスボウルでの勝利まで、いよいよあと一歩となった。
         


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