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解説記事
シーガルズ VS アサヒビールシルバースター
チーム名 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
シーガルズ 7 3 0 7 17
アサヒビールシルバースター 7 0 0 0 7

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シーガルズ3連覇!シルバースター無念の敗退。
 4戦全勝で3年連続のディビジョン優勝に王手をかけたシーガルズと、オンワードスカイラークスに敗れ3勝1敗、FINAL6進出のためには、あとがないアサヒビールシルバースターが対戦した。
 力の拮抗した両者の対決は、キッキングゲームの出来で優位に立ったシーガルズが、17−7で勝利し、3年連続のディビジョン優勝を決めた。

 試合開始直後、先制したのはシルバースターだった。シルバースターは自陣26ヤードからのオープニングシリーズ、5ヤードを残してパントに追いこまれるが、ここでシーガルズが交代違反の反則を犯し、幸運なダウン更新を得る。
 これキッカケに、この日先発のQB金岡からWR梶山へのパスや、RB中村のスピード感溢れるランで3回のダウン更新を重ねて敵陣27ヤードまでボールを進める。
 ここでプレーアクションパスの動きから、右オープンへ逃げたQB金岡が投じたパスは、エンドゾーンに駆け込んだWR藤江の胸に収まりTD。7−0とシルバースターが先制に成功する。

 しかしシルバースターの迫力あるオフェンスはこの後、スピードで上回るリクルートディフェンスの前に鳴りをひそめていく。
 時折、RB波武名、中村が好ゲインを見せるものの、QB金岡はリクルートディフェンスの執拗なマンカバーを前に、なかなかパスをヒットさせることができず、29回試投で10回の成功に止まったばかりか、3回ものインターセプトを奪われる出来。

 一方、いきなり追う立場に立たされたシーガルズベンチが、歓喜に沸くにはそう時間はかからなかった。自陣43ヤードから始まったシルバースターのオフェンスを、LB遠藤らの活躍できっちり止めたあとのパントで、この日の主役が登場する。
 パントリターナーに入ったシーガルズWR清水は、シルバースターP山口が蹴ったボールを自陣23ヤード地点でキャッチすると、スルスルとシルバースターのタックルをかわし、そのまま一気にエンドゾーンまでかけこんでTD。7−7と同点に追いついた。
 この日のシーガルズWR清水は、パントリターンだけで141ヤードを稼ぐ大活躍。第3Q終了間際にも、勝負を決定づけるシリーズの口火を切る60ヤードのビッグリターンを見せた。

 同点に追いつかれたシルバースターは、第2Qに入りランプレーを軸に何とか反撃の糸口を模索するが、キッカケが掴めない。
 自陣10ヤードからのシリーズ。ダウン更新したあとの1stダウンで、QB金岡がWR稲垣に投じたパスを、相手ディフェンスにディフレクトされそのままインターセプト。
 シーガルズは、この敵陣40ヤードからの絶好のチャンスをFGに結びつけ、10−7と逆転に成功する。

 一方シーガルズオフェンスも、LB今野を中心によくまとまったシルバースターディフェンス陣の前に、なかなか思うようなドライブをさせてもらえない。
 後半開始直後のシリーズでは、自陣30ヤードからのオフェンスで、RB古谷のオープンのプレーなどで、敵陣17ヤードまでボールを進めるが、最後はシルバースターDB工藤にインターセプトを献上するなど、なかなか突き放すことが出来ない。

 しかし第3Q終了間際、PR清水のパントリターンをきっかけに得た敵陣26ヤードからのシリーズを、最後はQB高橋がきっちりとTDに結びつけ、17−7とした。

 いよいよFINAL6進出に向け、あとがなくなったシルバースターはここからQB金岡を中心に反撃を開始する。
 幾度もこういった修羅場をくぐり抜けてきたQB金岡だからこそ、そしてシルバースターだからこそ「何か」が起こる。そんな期待がシルバースター応援席に充満し、スタジアムは異様な熱気に包まれた。

 しかし、その願いは届かなかった。迫力あるシルバースターのオフェンスを、シーガルズのスピードが上回っていた。
 第4Q最後のシリーズも、敵陣24までボールを進めるものの最後はパス失敗に終わり、あとはシーガルズが、時間を消費するのを眺めるよりほかなかった。

 17−7。シーガルズが昨年に引き続き、シルバースターを下した。試合後、硬い表情でベンチを去るシルバースターの選手にも阿部監督にも言葉はなかった。
 この結果、シーガルズがXリーグCENTRAL優勝と、FINAL6でのシード権を獲得した。