鹿島ディアーズ VS アサヒビールシルバースター |
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EASTは鹿島が首位。舞台はFINAL6へ。 |
鹿島ディアーズとアサヒビールシルバースター。すでにFINAL6進出が決定しているチーム同士の対戦。 昨日のオンワードスカイラークスとオービックシーガルズの結果により、事実上シード権獲得の可能性がなくなった両チームが、若手を積極的に起用する中で、オフェンス力に勝る鹿島がアサヒビールに勝利した。 最初は鹿島オフェンス、アサヒビールディフェンスともベストメンバーでスタート。アサヒビールの強力DL、LBの前に、思うようにランプレーでゲインが出来ない鹿島オフェンス。 QB鈴木がWR松永への約50ヤードのロングパスが成功させたが、このボールをアサヒビールDB米田がファンブルフォース、DB工藤が拾ってリターンを試みたところ、今度は鹿島WR志田が再びファンブルフォース、最後は鹿島のOL井澤がリカバーし、アサヒビール陣15ヤードで攻撃権を獲得。 このラッキーなプレーをしっかりK田中のFGに結びつけ、鹿島が先制する。 さらに鹿島は、続くシリーズで自陣46ヤードからの好フィールドポジションを得ると、RB堀口のラン、WR板井へのパスなどでアサヒビール陣深くに攻め込み、最後はTE八百板へのパスでTD。追加点を奪った。 一方のアサヒビールは、QB金岡やTE橋詰ら主戦のベテラン勢を温存。 スタートQB東野がパスを中心に、随所で怪我から復帰したエースRB波武名のランを使ってオフェンスを展開するが、こちらも鹿島の強力LB、DB陣にしっかり抑えられてしまう。 2Qに入り、アサヒビールが初めて鹿島陣に攻め込んだところでQB東野が負傷し、新人QB有馬が登場。ここからQB有馬が鹿島陣15ヤードまでドライブし、アサヒビールはFGを狙うがK山口がキック失敗。 後半に入ると、アサヒビールQB有馬、鹿島QB尾崎と、関学大の新旧エースQB対決が実現。 鹿島QB尾崎は早々にインターセプトを喫し、アサヒビールが敵陣37ヤードからのオフェンスとなるが、QB有馬もそのチャンスをTDに結びつけることが出来ない。アサヒビールはFGを狙うが今度はK泉がキック失敗。 続くオフェンスでは、鹿島QB尾崎が立て続けにパスを成功させ、TDこそ奪えなかったものの敵陣24ヤードまで迫るオフェンスを見せた。 3Q終盤に鹿島はQB鈴木を再び起用し、RB堀口のランでTDを奪うと、続くDB山本のインターセプトで得た敵陣40ヤードからのオフェンスを、交代出場したQB笹野がしっかり敵陣12ヤードまでドライブ。 最後はK田中がFGを成功させて追加点。 その後、アサヒビールは闘志溢れるKR井本のリターンで自陣40ヤード付近からのオフェンスを得ると、OLをベストメンバーに戻し、QB有馬のパス、キーププレーなどで敵陣に大きく迫る。 そして4thダウンエンドゾーンまで1ヤードという状況でギャンブルを選択し、RB波武名のランに託したが、鹿島LB岡橋がロスタックル。アサヒビールの反撃をうち砕いた。 試合後、鹿島の森ヘッドコーチは「今日は相手がメンバーを落としてきたからこういう結果になっただけ。実際、相手が一本目の時にはまだまだいいプレーが出来ていない」と、勝利にも楽観する気配はない。 ただ「QB尾崎は非常に良かった。パスのスピード、判断ともに良くなってきている。笹野、仲田と競い合って成長していることは非常にチームにとって大きなプラスだ」と大型新人QBの成長には素直に喜びを見せた。 「プレーオフでどこまで戦えるか。他のチームはもっと力を持っているだけに厳しい戦いになるだろう」と、FINAL6での戦いを見据えるアサヒビールの深堀ヘッドコーチ。 期待が集まるQB有馬に関しては「パスに関してはまだ持っている力を出せていないが、ゲームブレイカーとしての魅力がある」と、ひとまずは及第点。 そのQB有馬は「学生時代よりいまの方が足が速いぐらいだが、まだまだ(コンディションを)戻している最中。チームにもだんだん慣れてきた」と、自ら決意した“フットボール選手としてのラストチャンス”に、さらなるステップアップを目指している。 |