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解説記事
松下電工インパルス vs アサヒ飲料チャレンジャーズ
チーム名 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
松下電工インパルス 10 14 7 0 31
アサヒ飲料チャレンジャーズ 0 6 7 0 13
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RB石野、小林が好調!松下電工が2年ぶりにグリーンボウル制覇。

 第50回西日本社会人選手権決勝・グリーンボウルは、2000年から4年連続となる松下電工インパルスとアサヒ飲料チャレンジャーズのマッチアップ。
 XリーグWESTを代表する2強チームの春シーズン総決算となった。

 松下電工は、ヨコハマボウルでの記録的大勝(vs東海大トライトンズ 66−0/大会記録)に続き、順調な仕上がりぶりを見せ、攻守でアサヒ飲料を圧倒。33−13で勝利を納め、2年ぶり10回目のグリーンボウルチャンピオンとなった。

 横浜での快勝に気をよくした松下電工は、RB陣が好調を維持。試合開始のキックオフリターンでKRに入った樫野が、いきなりの55ヤードリターン。これをK太田のFGに繋げて、あっさりと先制する。
 ディフェンス陣も好調のようだ。ゴール前38ヤードと得点チャンスを迎えたアサヒ飲料QB椙田が投じたパスを、DB山田がインターセプト。そのまま一気に68ヤードを走りきってTD。10−0とリードを広げる。

 「ようやくまともなドライブが続くようになりましたね」と、東海大戦後に村上監督が評したQB高橋(幸)率いるオフェンス陣。
 2Qに入ると、自陣40ヤード付近から、QB高橋(幸)自身のキープを効果的に交え、RB荒木、小林らを使いながら、4連続ダウン更新。最後はRB石野がエンドゾーン右隅に駆け込んでTD。17−0とする。

 アサヒ飲料も反撃を開始する。
 自陣42ヤードからのオフェンスシリーズ。QB椙田からWR吉村へのパスでダウンを更新すると、RB瀬畑が松下電工のDL陣をかわしてロングゲイン。ゴール前7ヤードからは、RB椎木が左オフタックルを抜けてTD。17−7と追いすがる。

 前半終了間際。松下電工DL角田が、QB椙田からまたしてもインターセプトを奪い、ゴール前24ヤード。
 ここからRB小林、樫野、石野らが陣地を進め、RB小林が飛び込んでTD。24−7と、再び突き放した。

 このまま引き下がるわけにはいかないアサヒ飲料。後半開始早々、DB本家のファンブルリカバーから得たチャンスに、RB椎木のラン、QB椙田からTE河合へのパスで連続ダウン更新。
 ゴール前18ヤード。QB椙田からのショートパスを受け取ったRB堀口が相手ディフェンスを振り切ってTD。24−13(TFPキック失敗)と、反撃の狼煙を上げる。

 しかしその直後だった。「デザイン通りにいった、練習の成果」と、この日のMVPを獲得した松下電工RB石野。
 キックオフのボールを受け取った石野は、大きく左から右へと展開、フィールドいっぱいに使っての85ヤードリターンTDを決め、31−13。
 このプレーでアサヒ飲料の闘志を奪い、試合に決着をつけた。

 宿敵・アサヒ飲料を破って春の選手権優勝を果たした松下電工だが「オフェンスはまだまだ不完全燃焼。一番良かったのはスペシャルチーム」と、村上監督は相変わらず辛口。
 「凄い先輩が多いので、どんなプレーがきても対応できるように練習して、まずチームに認めてもらわないと」とRB石野。2年ぶりのMVP受賞には「今日は結果を出せて良かった」と、さすがに嬉しそうだ。

 一方、「やってはいけないミスがオフェンスやスペシャルチームに出た」と、アサヒ飲料の高橋ヘッド。「今日の結果が現状の全て。チームの課題が明らかになったことが、この春の成果」と、厳しく結んだ。