FINAL6準決勝。横浜スタジアム対決は、昨年のジャパンXボウルの再戦となった。
オンワードスカイラークス(ON−SKY)とアサヒビールシルバースターの一戦は、タイブレークに持ち込まれる死闘となり、アサヒビールがON−SKYを破った。
まず先手を取ったのはON−SKY。
オフェンスのファーストシリーズ、Xリーグリーディングパサー・QB冨澤が繰り出すパッシングアタックが決まり、敵陣に入る。
ここからRB加畑のランプレーを中心に切り替え、さらに前進。K福田が42ヤードのFGを蹴り込んで3−0と先制する。
続くアサヒビールのオフェンスを、ON−SKYディフェンスがパントに抑えて攻撃権を獲得。ここでもQB冨澤のパスが冴える。
WR前田への25ヤード、WR井本への22ヤードパスを通して、ゴール前2ヤード。最後はRB石井が右オフタックを抜けてTD。10−0とリードを広げる。
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アサヒビールは、ディフェンスがチャンスを作る。
第2Q4分1秒にファンブルフォースでボールを奪い、敵陣33ヤードから攻撃権を確保。ゲインはほとんど出来なかったものの、K山口が48ヤードの長い距離を決めて、3―10。
さらに、アサヒビールディフェンスの好プレーは続く。自陣28ヤードまで攻め込まれるものの、4thダウンギャンブルでRB加畑のランを止め、ピンチを脱する。
「あれを止めたのが大きかった」と、アサヒビールの深堀ヘッドコーチが褒めあげたプレーだ。
前半、残り1分7秒。アサヒビールLB今野が自陣39ヤード付近でインターセプト。アサヒビールがオフェンスを展開する。
RB野本、WR稲垣へのパスでダウンを更新すると、左サイドを走るベテランWR梶山に19ヤードパスを通し、敵陣7ヤードまで前進。
ここでQB金岡から、再びWR梶山へのホットラインが繋がってTD。TFPのキックも決まって、10−10の同点に持ち込む。
後半は両チームとも得点をあげること出来ない。
「ボールコントロール出来て、今シーズンイチバンの出来。第3Qは、ほとんどウチがオフェンスをしていましたから」と、深堀ヘッドコーチも絶賛するアサヒビールのランオフェンスが、ON−SKYディフェンスを圧倒する。
またアサヒビールディフェンス陣は、QBサックを連発。Xリーグ最強といえるON−SKYオフェンスを抑え込み、得点を許さない。
第4Q、試合残り時間1分。ON−SKYのパントをPR米田が自陣47ヤード付近まで持ち込む。
ハードタックルを受けて退場したエースQB金岡に代わって登場のQB東野が冷静にプレーコールし、敵陣25ヤードまで進入。
試合残り時間9秒。ここでアサヒビールはFGを選択したが失敗。試合はタイブレークへと突入した。
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最初のオフェンスはアサヒビール。TDを奪うことはできなかったが、K泉がFGを決める。
続くON−SKYオフェンスは、アサヒビールディフェンスに止められFGを選択。一度は成功したものの、不用意なホィッスルがあり、再びFGトライ。
このキックをアサヒビールがブロック。その瞬間、アサヒビールの2年連続ジャパンXボウル進出が決定した。
「これまでON−SKYには3回連続で負けている。それだけに勝ちたかった試合。点数的にはゲームプラン通り」と、勝利を喜ぶ深堀ヘッドコーチ。
「前半は予想以上にON−SKYのオフェンスにやられていた。ターンオーバーを点に結びつけられたのがよかった。後半はランプレーが効果的に決まり、うちのペースに持ち込めた。選手たちの気持ちが途切れることがなかったのも勝利の要因」と振り返る。
決勝戦に話題が移ると「全く白紙の状態。ずっと負けているので、いっちょうやってやるか、という気持ちです」と、王座奪回に意欲を燃やしていた。
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