オンワードオークス VS アサヒビールシルバースター
名勝負の歴史を持つ両雄の激突!日本一への第一関門。
  オンワード
 11月14日、西武ドームで午後1時30分にキックオフされる「ファイナル6」1回戦では、EAST1位のオンワードオークスと、CENTRAL2位のアサヒビールシルバースターが対戦する。
 両チームの対戦は、これまで社会人フットボールの歴史に残る数々の名勝負を演じてきただけに、今回も99年度の名勝負となるゲームが期待できる。

 オンワードとアサヒビールは、秋季リーグ戦で過去10年間で3回対戦し、2勝1敗でアサヒビールが優位だ。しかし東京スーパーボウルへの進出を決めるプレーオフゲームでは、逆にオンワードが2連勝している。
 91年のファイナル4イーストでは10−10の同点、タイブレークの末に7−6でオンワードが勝利。Xリーグとなった初年度96年には、ファイナル6準決勝で対戦。前半はオンワードがリードしたが、後半にアサヒビールが猛追する。
 試合終了まで残り2分。アサヒビールはQB金岡の2ミニッツオフェンスでTDを奪い、27−24と逆転するが、その直後にQB須永からWR柴田への劇的なロングパスが決まってTD。またもオンワードに凱歌があがった。
 それだけに今回、アサヒビールは連敗に歯止めをかけたいところだろう。

 2年ぶりにファイナル6に進出したオンワードは、リーグ戦を苦戦しながらも確実に勝利を重ね、Xリーグになってから初めての5戦全勝でディビジョン優勝を飾った。
 チームは得点力のある攻撃が魅力。特に今季スターターQBを務める富澤が大きく成長した。全ての試合をまかされ、ラン、パスともに昨年以上の冴えをみせた。パス成功率は平均的だったが、パス獲得ヤードとパスでのTD奪取本数は、W杯戦士であり、昨年の最優秀選手に選ばれたリクルートQB松本を越える成績。

 新人離れした活躍をみせたRB杉澤(東海大)。能力の高いRB陣が揃うオンワードにあって初戦のリクルート戦から起用され、先制を含む2TDを奪う。
 さらには最終節の日産プリンス東京からも先制TDを含む3TDを奪い、ディビジョン優勝に大きな貢献を果たした。

アサヒビール  対するアサヒビールは4年連続のファイナル6出場。4連続出場はアサヒビールだけで、いかにアサヒビールの戦力が安定しているかを証明する。

 今季は、W杯日本代表チームの主将を務めたDE佐々木主将を中心としたディフェンス陣がチームをもり立てた。なかでも4戦目で対戦した富士通戦で、DE佐々木は孤軍奮闘、獅子奮迅の活躍をみせた。

 常に富士通にリードを奪われる試合展開。佐々木はQBサックはもちろん、逆転につながるインターセプト、パスカットなど守備フロントながら、フィールド狭しとLBやDBのような俊敏な動きで大暴れ。その効果もあって、第4QにRB中村が逆転TDランを奪い18−14で勝利、ファイナル6進出を決定させた。

 試合としては、ライン戦が勝負となろう。
 オンワードの誇るW杯戦士でもある鴨志田、畠山らのOL陣と、アサヒビールの佐々木をはじめとするW杯戦士の三好、今季日産プリンス東京から移籍してきた巨漢・藤井らDL陣が、いかにスクリメージラインを死守して戦うか。
 今季攻撃が不調のアサヒビールだが、昨年のファイナル6でみせたようなランプレーを中心としたオプション攻撃をオンワードが苦手にしているだけに、脚力のあるQB金岡、RB中村の走りがポイントを握る。

 この試合は、オンワードにとっては91年以来の、アサヒビールにとって93年以来の、社会人王座に向けての第一関門となる。


テレビ放映予定
MXテレビ
11/14(日) 13:30〜17:00 西武ドームより生中継
スカイA
11/18(木) 22:00〜24:30 西武ドーム(録画)