メニューバー

東京スーパーボウル ロゴ
アサヒビール
 まずは当面の目標である2年連続東京スーパーボウル進出を果たしたアサヒビールシルバースター。
 リーグ最終戦のディビジョン優勝を賭けた、鹿島との全勝対決では戦略的に敗れたものの、順調にプレーオフ進出を果たした。

 迎えたファイナル6の第1ラウンドでは、EAST1位のオンワードに後半追い上がられたものの、 主将DE佐々木を中心とするディフェンス陣の激しいプレッシャーで、オンワードのRB杉澤を僅か57ヤードに押え込み、23−13と堂々の完勝。

 続く注目のファイナル準決勝。初の『兄弟対決』となったWEST1位のアサヒ飲料戦では、LB中山の逆転ファンブルリカバーTDでモメンタムを掴み、QB金岡−WR梶山のホットラインが炸裂、激しい守備戦を制した。
 鹿島との同ディビジョン決戦を前に、その戦力を再度検証してみる。

 昨季、93年以来5年ぶり出場の東京スーパーボウルでは、リクルートシーガルズに怒涛の45失点、618ヤードを奪われ、自慢のディフェンス陣を完膚なきまでに崩された。その悔しさから、今季に賭けるディフェンス陣の意気込みは計り知れない。

 今季のシルバースターの特徴は、そのディフェンス陣の強化にある。
 DLに、日産プリンスからDT藤井が加入。DT三好と共にインサイドにより強固な布陣が引けたことにより、主将DE佐々木が蘇った。
 佐々木は、リーグ戦後半からその本領を発揮し、QBサックを連発。富士通戦ではインターセプトも決めるなど、チームを牽引した。

 また、吉野谷、島原、川野らもローテーション出場し、選手層の厚さを証明。鹿島の強力フロントに引けを取らない陣容になった事が大きい。
 そして、このDL強化に伴い、大活躍なのがLB陣である。
中央はLB中山、玉井がその体躯とスピードを活かした動物的な反応でランをしっかり止め、朝倉、春日、秦、田村と経験豊富なOLB陣が、オープンプレーに絶対の強みを見せた。

 一方、強豪との試合が続いたこともあるが、リーグ戦後半からオフェンス陣の得点力低下に一抹の不安が残る。
 ランプレーは、エースRB中村(友)にかかる比重が高く、故障が心配されたが、控えのRB斉藤も奮起し、遜色のない活躍ぶり。
 中村は、オンワード戦で142ヤード、2TDと活躍したものの、アサヒ飲料戦では徹底的にマークされ、15ヤードに封じ込まれたことから、強力守備フロントを擁する鹿島戦では、ランプレーが課題となってくる。
 ここまで、自らのランを封印してきたQB金岡。鹿島に対しては、QBのランも交えないと、苦しい試合展開が予想される。

 パスに関しては、リーグ戦からプレーオフにかけてQB金岡のパスは効果的だ。
 プレーオフの2試合では、36回中27回を成功、310ヤード、1TDでインターセプトが0と、成功率も75%と文句のつけようのない成績。
 今季のキーレシーバー TE橋詰、WR稲垣に加え、尻上がりに調子を戻してきたWR梶山と、能力の高い布陣が揃っているだけに、ラン、パス共にQB金岡にかかる期待は大きい。

 社会人になってから、ボウルゲームでの勝利のないQB金岡の挑戦が今、始まる。


FINISH RESULT 1999
 9月11日 35- 7 vsレナウンローバーズ
 9月25日 20- 0 vsすかいらーくスカイラークス
10月 6日 34- 0 vs三和銀行ラークヒルズ
10月17日 18-14 vs富士通フロンティアーズ
10月31日  9-26 vs鹿島ディアーズ
11月14日 23-13 FINAL6 vsオンワードオークス
11月28日 20-15 FINAL6 vsアサヒ飲料チャレンジャーズ


  99年リーグ戦の戦績

SCORE

1Q
2Q
3Q
4Q
TOTAL
総得点
14
44
16
42
116
Avg(5試合)
2.8
8.8
3.2
8.4
23.2
総失点
14
28
5
0
47
Avg(5試合)
2.8
5.6
1.0
0.0
9.4

OFFENSE

PASS
ATT
AVG
RUSH
ATT
AVG
TOTAL
ATT
AVG
総獲得ヤード
706
114
6.2
611
181
3.4
1317
295
4.5
Avg(5試合)
141.2
22.8
6.2
122.2
36.2
3.4
263.4
59
4.5

DEFENSE

PASS
ATT
AVG
RUSH
ATT
AVG
TOTAL
ATT
AVG
総喪失ヤード
666
132
5.0
430
136
3.2
1096
268
4.1
Avg(5試合)
133.2
26.4
5.0
86
27.2
3.2
219.2
53.6
4.1