サンスター VS マイカル 見どころ


WEST看板カードは共に背水の陣!総力戦必至!

 ここまで1勝1敗の両チーム。ファイナル6出場のためには、もう一敗もできないという追い詰められた状況で、どちらが持てる力を存分に発揮できるかが、勝負のポイントになりそうだ。

 昨年2位、そしてこの春は優勝を果たしたサンスターファイニーズ。しかし、ここまで2試合は、春の勢いが全く感じられない。村田ヘッドコーチも「何でこのような展開になるのかわからない」というように、選手個々のプレーは充実しているものの、チームとしてのまとまりや気迫が感じられないのだ。

 攻撃では、RB井場が健在だが、それに続くランナーがこれからの強豪を相手に通用するかが気にかかる。井内盛栄堂戦では、主将RB山崎が復活をアピールする走りを見せたが、マイカルの守備を相手にして果たして同じように走れるか。
 また、QB柴田は無難にプレーをこなしているが、肝心なところでインターセプトされるなど、チームを流れにのせることができていない。この秋、攻撃のキーとなるプレーが、イワタニ、井内盛栄堂相手に通っていないことも心配のひとつだ。

 村田ヘッドも「マイカルに対するプランも、シーズン前から立ててはいますが、あくまでも基本となるプレーが通った上での話。これからチームをどう持っていくかが問題、やりにくいですね」と、かなり厳しい表情だ。

 また、強いとされてた守備も、攻撃力のさほどない相手に2試合続けて14失点と「らしくない」動きを見せる。DL佐々木や、LB地阪などを中心に精神面での立ち直りが必要だろう。

 対するマイカルは、ここまでの2試合で守備チームにまずまずの手応えを感じているようだ。
 井内盛栄堂を完封。難敵・アサヒ飲料に対しても、攻撃のミスでフィールドポジションが悪くなり10点を失ったものの、前半終了間際には期待の新人LB荒木が、相手の連続ドライブを断ち切る鮮やかなインターセプトを決め、その存在をアピールするなど、久保田監督も「アサヒ飲料を予定通りの失点で押さえられたことは評価できる」と太鼓判を押す。
 その守備力を他のチームに対しても発揮することが出来れば、“残り試合は勝算あり”と監督は分析しているようだ。

 攻撃は、QBに辻を積極的に起用、そのリーダーシップに期待を寄せる。辻からWR竹田への新ホットラインパスが決まり出してきたことも心強い。相手DLのラッシュをOLが確実に食い止め、完璧なプロテクションをして、辻が投げやすい形にもっていきたい。
 また山口、波武名ら豊富なRB陣のランもサンスターにとっては脅威となるであろう。

 マイカルにとっては、絶対勝てると臨んだアサヒ飲料戦で完封負けを喫したことでショックが残らないように、試合までに立ち直らせておくことも必要。
 両チームとも持てる力は五分と五分。2試合目までのムードならマイカルが絶対に有利。しかし、敗れたあとのサンスターの強さも昨年実証済みなだけに、結果の予想は全くつかない。

 サンスターが勝つなら僅差、マイカルなら大量得点して大勝で勝負が決まる。まずは、両チームとも100%の力を出し切って、悔いの残らない試合を見せて欲しいものだ。