昨年、一昨年と全勝でディビジョン優勝をしてきたオンワードスカイラークス(ON−SKY)。今季は4勝1敗の2位でプレーオフ進出を獲得した。 |
2005年はON−SKYにとって試練の年だと言えるだろう。 昨シーズン終了後、WR神、DL早崎、LB時本らの中心選手が引退すると、今季は大幅な体制変更のもとスタート。 オンワードオークス時代よりチームを支えてきた野田GM、ダニエル・リンズヘッドコーチ兼前ディフェンスコーディネーター、小宮アシスタントヘッドコーチのトップ3、さらには日本代表チームでも活躍していた須永オフェンスコーディネーター、森DBコーチと、チームの中核を担っていたスタッフが多数退陣。 戦術面・精神面の両面において大きな支柱を失いつつも、刷新したスタッフ体制で、新生ON−SKYは発進した。 だがキャプテン城ヶ滝を中心にチームがまとまりはじめた矢先、事件は起きた。 所属選手が起こした不祥事により、チームは一時活動を休止。最終的にパールボウルへの出場辞退、春シーズンの対外試合を一切自粛という形で責任をとることとなり、活動の継続、秋季リーグ戦への出場は可能になった。 しかしこれは新体制でスタートしたチームにとって、モチベーションの部分、システムの浸透という部分、そしてフットボールを行う環境そのものに大きなダメージを与えることとなった。 この苦しい時期を越えて迎えた秋季リーグ戦。 実に9ヶ月ぶりの公式戦となる開幕戦では、今季合併1年目で意気あがるパイレーツに、あわや敗戦かというところまで肉薄される。 続くオール三菱ライオンズ戦でも調子が上がらない。「今年は何かがおかしい」と思われた状況の中で迎えた富士通フロンティアーズ戦。均衡した試合で何とか勝利を納めると、第4節のオービックシーガルズと富士通戦の結果によりFINAL6進出が決定する。 |
これにより、チームが抱えてきた最大の不安が払拭され、チームは明るさと自信を取り戻しはじめた。しかし、続く東京ガスクリエイターズ戦でもプレーの調子は上がりきらない。 最終戦のオービックシーガルズ戦では、主導権を一度も掴むことのないままに完敗を喫する。昨年までのON−SKYであれば、ここでチームの雰囲気が極端に落ちてしまうところだが、今季はこれまで苦しんだこともあり、この敗戦にもチームの意識は前向きだ。 個々のプレーヤー、一つ一つのプレーを見る限り、決して昨年までと大差がある訳ではない。 では、「今年は何かがおかしい」のはどこかといえば、昨年まで看板となっていたハイパーオフェンスがナリを潜めていることだろう。 一試合平均得点が51.6点だった昨シーズンに対し、今季は16.8点。その原因として考えられるのがターンオーバーと、要所での手詰まり感だ。 新しいオフェンスコーディネーターを迎えてからの試合経験の少なさがその大きな要因。このリーグ戦での苦しい経験を活かし、どこまで得点力を復活できるかが鍵を握る。 FINAL6では、持ち前の得点力はついに復活ならず。「選手には力があるチーム、チームとしての力を発揮できなかったのは自分の責任、選手達はよくやってくれた」と市瀬ヘッドコーチ。 「もう(2006年は)始まってますから」。ON−SKYは2006年の新たなスタートを切った |
FINISH RESULT 2005 | ||||
9月11日 | ○ | 19−14 |
vs パイレーツ | |
9月25日 | ○ | 24−7 |
vs オール三菱ライオンズ | |
10月06日 | ○ | 13−7 |
vs 富士通フロンティアーズ | |
10月23日 | ○ | 28−7 |
vs 東京ガスクリエイターズ | |
11月06日 | ● | 0−21 |
vs オービックシーガルズ | |
Final6 | 11月21日 | ● | 6−27 | vs 鹿島ディアーズ |
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